« April 2005 | Main | June 2005 »

ドラマと音楽 その18  背水の陣? (2005.5.6 めるドラ110初出)

新年度のスタートという事で、各TV局とも力入ってますね。
その中でもTBSはドラマの視聴率が下がり気味という事で、『渡る世間は鬼ばかり』
も『3年B組金八先生』も無い新クールには、同局での実績のある脚本家を揃えてき
ました。テレ朝にも抜かれたというTBSのドラマが背水の陣をしいたって事でしょ
うか?

あいくるしい野島伸司
言わずと知れた野島節。テーマは家族の絆。とくれば『ひとつ屋根の下』に匹敵する
家庭劇・家族愛の話でしょうが、野島伸司さんがそれだけで終わる?筈はない!と、
密かに変に期待してます。
主題歌である「ベンのテーマ」は、ネズミのボスであるベンと病弱な少年の交流を描
いた心温まる映画の主題歌として有名でした。当時、兄弟グループであるジャクソン・ファイヴとして 4枚連続の全米No.1ヒットを放った後に、マイケル・ジャクソンがソロとして1972年に全米No.1を放ったのがこの曲です。たぶん、野島さんも少年期に聞いてた曲のはず。 変声期前のマイケルの声が可愛い感じですが、「サンタが町にやってくる」が、映画『交渉人 真下正義』エンディング・テーマとなるようです。

http://www.universalmusicworld.jp/michael/uicz1154/index.html

サンタ繋がりだと「ママがサンタにキスをした」の方がジャクソン・ファイヴとして
は有名だと思うんですが…ああ、ユースケサンタマリアが町にやってくる…か?

タイガー&ドラゴン』宮藤官九郎
シビレました。お正月のスペシャルの時にノックアウトされてから、ずっとです。
落語世界と現実世界を絶妙に行き来する登場人物達にもですが、クレイジーケンバンド の歌う、その曲名も「タイガー&ドラゴン」。俺の俺の俺の話を聞け~!と言われ
ると画面に釘付け。それほど高視聴率とは言えませんが、TBSのドラマの中では一
番高視聴率のような…それが良いことなんだか…まあ良い事なんですが。         クドカン・クレイジーケン・ドラゴン…うーんラップかよ!失礼しました。

夢であいましょう』成瀬活雄
成瀬さんが、こんなにたくさんの作品を書いていた方とは知りませんでした。
映画では『不機嫌な果実』『瀬戸内ムーンライトセレナーデ』『梟の城』『写楽』、
ドラマでは『新しい風』『御宿かわせみ 第2章』や二時間ドラマなど。どうやら雨
月物語を描いた作品群も有名らしい。映画は未見のものばかりですが、見てみたかっ
た作品ばかりです。でも、この連ドラは『アタックNo.1』の裏なんで残念ながら
私は見てません。主題歌は松任谷由実の「ついてゆくわ」でテーマは少女性。

汚れた舌』内館牧子
初回からドロドロ炸裂。おお、これこそ内館さん!なんだけど、セリフの量がやたら
多い気がする…のは久々に見たせいか? 母親が娘に人を殺せって言うのか?!と突っ
込みどころ満載のドラマに仕上がってます。
しかし、横綱審議会委員になったり、東北大学大学院の宗教学科に通ったりと、多方
面での活躍が目立つ内館さんですが、勉強中に考えたというこのタイトルすごいっす。
考えてみれば今までのドラマもすごかったんですが…。
作品数が多いので、主な作品と主題歌を。

想い出にかわるまで   →「IF WE HOLD ON TOGETHERダイアナ・ロス
『クリスマス・イヴ』       →「サイレント・イヴ辛島美登里
『千代の富士物語』     →「燃える涙」松山 千春
『あしたがあるから』    →「PIECE OF MY WISH」今井 美樹
『…ひとりでいいの』     →「URBAN DANCE」氷室京介
『ひらり』              →「晴れたらいいね」ドリームズ・カム・トゥルー
『都合のいい女』       →「戻れない道」平松 愛理
『出逢った頃の君でいて』 →「純愛ラプソディ」竹内まりや
『寝たふりしてる男たち』  →「腕に虹だけ」小林  旭
『毛利元就』         →テーマ音楽演奏・NHK交響楽団
『愛しすぎなくてよかった』 →「愛し過ぎなくてよかった」高橋ジョージ
『必要のない人』       →「君たちを忘れない」小田 和正
『週末婚』            →「笑顔が見える場所~I WANNA GO~」AN-J
『私の青空』          →本間勇輔作曲・チェコ・フィルハーモニー室内管弦
                              楽団演奏
『昔の男』            →「Endless sorrow」浜崎あゆみ
『年下の男』          →「華」SINBA
『転がしお銀~父娘あだ討ち江戸日記~』 →「忍冬(すいかずら)」坂本冬美
『汚れた舌』          →「肌のすきま」dorlis

ちなみに内館さんは演歌好きで、「忍冬」は作詞も手がけています。
さて、今後のTBSドラマの展開・結末はどうなるのでしょうか? 楽しみです。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

ドラマと音楽 その17 火曜日の挑戦 (2005.3.25 めるドラ110初出)

1月期のドラマが、それぞれ最終回を迎えつつあります。
賛否両論、ワイワイ言いながら見られるのがドラマの楽しみ。ドラマ離れと言われつ
つも、今期はまずまずの視聴率では?と私見。
そして、今何かとと話題のフジテレビ。『ごくせん』の独走には負けたけど、それで
もフジテレビのドラマって見てしまうなぁ。一昔前はドラマのTBSと言われてたよ
うですが、少なくなったとはいえフジテレビのドラマ枠は他局より多いです。
もしも、Livedoorと提携する事になったら、ドラマも変わってくるんでしょうねぇ。

そのフジテレビのドラマ。『ER』と比較されてしまいがちな『救命病棟24時』で
したが、第1シリーズの時にはそれがすごく気になりました。『ER』大好きでした
から。しかし、第2・第3となるにつれてあまり比較しなくなりました。だって日本
の医療の現状はアメリカとは違う訳だし、医師も患者も日本人なんですから。
今回のシリーズの大地震とその後の混乱期の設定というのは、ドラマとして大きな挑
戦だったろうな、と感じます。現実の震災後の阪神・新潟の医療現場がどうだったの
か、日本の中にも知らない人達はたくさん存在しているし、直近で九州北部の地震も
発生してます。人ごとには出来ないなと思いつつドラマを観てました。
第3シリーズの中で、殆ど変わらないのは進藤先生だけど(ちょっと、今回は進藤先
生がスーパースター過ぎるけど)、一番変わったのは寺泉議員なんでしょうね。そし
て、ボランティアを束ねる河野和也も変化が大きかった。
今までに大震災後にどう復興していくかという設定のドラマは日本には無かった訳で
すから、何かに挑戦してるな、と感じられるドラマは私は好きです。

さて、主題歌ですが三作ともドリカムで、歌詞も連動してますね。何度でも何度でも
人間は立ち上がっていくんじゃないのかな。いや、そうありたい。
『救命病棟24時』第1シリーズ   → 「朝がまた来る」 DREAMS COME TRUE
『救命病棟24時』第2シリーズ   → 「いつのまに」  DREAMS COME TRUE
『救命病棟24時』第3シリーズ   → 「何度でも」   DREAMS COME TRUE

地味だけど『みんな昔は子供だった』は、やっぱりひとつの挑戦と受け取りたい。
現実の子供達には不安材料が多すぎて、ある教育学の教授が子供の抱える3つの不安「将来不安・能力不安・存在不安」と語っていたけれど、このドラマではそれらを少
しずつ描きながらも、美しい大自然の中で育まれる教師と児童達との交流というか勉
強が理想的に思えました。子供の人数も減ってるし、都心でも小学校が統廃合されて
いく中で、学校の存続の危機に立ち向かうっていうのも挑戦だろう、と。

ところで、この学校の建物ってよくドラマで見かけるんですよね。三上博史主演の
『それが答えだ!』(天才指揮者が不本意ながら田舎の中学校のオーケストラ指導す
るはめにという話)に使われたいたように思っていたんですが、ちょっと違っていま
した。『それが答えだ!』は旧増富中学校で、『みんな昔は子供だった』では旧江草
小学校という所だそうです。どうやら八ヶ岳周辺は数多くのドラマロケのスポットら
しく、こんな所に情報が。

http://www.pension-raccoon.com/

山梨ってイイ所なんだけど、結構な数の学校が廃校になってるんですね~もったいない。

このドラマでは子供達が重要な役回りですが、モモちゃん役の伊藤沙莉ちゃんにはぞっ
こんです。『14ヶ月~妻が子供に還っていく』のナツキ役で見せた大人っぷりには
負けましたが、実年齢に近い?役のモモちゃんのせつない初恋物語には、清々しさが
ありました。アイ子先生こと国仲涼子と龍平役の深澤嵐くんの二人には、何だかオー
ラが感じられて、癒し系の笑顔はやはりドラマの要だったと思います。毎回、MIS
IAの主題歌の『星空の片隅で』が流れるエンディングの場面での、子供達とアイ子
先生の表情が素晴らしく、懐かしさのある牧歌的な映像が綺麗で、それだけでもこの
ドラマの価値があったんじゃないのかな。
重松圭一プロデューサー(関西テレビ)の作品(『僕の生きる道』『僕と彼女と彼女
の生きる道』等)は、言葉遣いの丁寧さに象徴されるような地味だけど丹誠な役者の
演技が魅力です。

二作品とも今後も残っていって欲しい類のドラマだという気がします。さて、フジテ
レビ、どうなりますか……。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

ドラマと音楽 その16 生き残りましょう (2005.2.25 めるドラ110初出)

最近、ラジオのFM局でサラ・ヴォーンの「ラヴァーズ・コンチェルト」を、よく耳
にします。『不機嫌なジーン』の挿入歌ですが、女性ジャズボーカリスト御三家の一
人である‘ザ・シンガー’サラおばさんの1965年のヒット曲。バッハのメヌエッ
トを原曲としており、何だかドラマの雰囲気によく合ってる感じ。
しかし、このドラマ、以前テレ朝で放送された『恋は戦い!』の動物恋愛行動学の話
を何となく思い出します。ストーリーは全然違うんだけれども…。

さて、ケミストリーの明るい楽曲と、杉田かおるの存在に救われている感じの『87
%』ですが、いつの間にか『5年生存率』という言葉が抜けてしまったんですね。ま
るでドキュメンタリーかと見紛う程に現実に即しており、ドラマとして難しい題材に、
よくぞ取り組んだと思います。手術も終わったし、これからは夏川結衣演ずる患者と
本木雅弘演ずる医師の主役カップルの行方が気になるところです。ところで夏川結衣
といえば、私は『青い鳥』で初めて認識したのですが、水着のキャンペーンガールか
ら地道着実に女優としてステップアップしてきたんですね。ドラマデビューは『愛と
いう名のもとに』のようですが、次作がデビューとされてたりもします。

夏川結衣の主な出演作品と主題歌
『木曜日の食卓』   →「家に帰ろう(マイ・スイート・ホーム)」竹内まりや
『谷口六三商店』   →「ポケットが虹でいっぱい」Y・M・O 
『嘘でもいいから』    →「NEVER」伊勢 正三 
『ゆっくりおダイエット 』→「裸足の果実」大城 光恵
『家族A 』        →「青い夜」栗原 良次
『青い鳥』        →「Wanderin' Destiny」globe
『結婚前夜』      →「THE STONE」小谷美沙子
『恋愛詐欺師』     →音楽 本間勇輔
『ネット・バイオレンス~名も知らぬ人々からの暴力~ 』→音楽 オノセイゲン
『ある日、嵐のように』 →「サルヴァ・メ(SALVA ME)」リベラ
『あなたの隣に誰かいる』→「アラクレ」B'z
『菊亭八百善の人びと』→ 歌 ヤドランカ
『人間の証明』      →「A Place In The Sun」Kyogo Kawaguchi
『87% 』         →「キミがいる」CHEMISTRY

上記以外にも、『怪談 KWAIDANII「ろくろ首」「長良屋お園の怪」』・『人間ドキ
ュメント 夏目雅子物語 』の夏目雅子、『戦国武士の有給休暇 』・『加賀百万石』
・『寿司、食いねェ!』・『高村薫サスペンス』・『夏の約束』など、様々な作品
に出演。柔らかさ・強さ・ミステリアス、それから『義経』のような時代劇にも結
構出演していて、色々な引き出しのある女優さんに思えます。

ところで、私自身も乳癌を経験しているので、『87%』には人一倍の興味を持って
観ております。通院している大学病院の患者さん達も同じようで、再診してくれる医
師が「(ドラマについて)聞かれるけど見てないんですよね~」と。
そりゃ、お医者さんは見てるヒマが無いでしょう。私を手術したドクターチームは6
人いましたが、執刀してくれた女医さんは有名だったので、日本中から患者さんが集
まっており、夜11時過ぎまで退院前の面談を患者家族としていたり、研修医達は朝
の6時には病室の患者達を見回っていたり。ドラマのBBSでは、大きな総合病院で
手術しないのはおかしいと書かれている事も多いですが、大きな病院のスタッフは後
でバラケてしまう(他の病院に移ったり、執刀医と再診医が異なったり)事が多いの
で、ドラマの濃密な関係を作るのは難しいかと思います。
ドラマでは黒木医師の妻の死の理由がまだハッキリと証されてませんが、麻酔医が関
係していそうですよね。私の周りにも、同級生で麻酔から目覚めず亡くなった方がい
たり、元の上司が乳癌の温存で亡くなっていたり。私自身は左乳房を温存せず全摘し
てしまったので、抗ガン剤も放射線も該当せず、ホルモン療法のみ。リンパ節を切除
したので、腕はむくみ易いですが訓練とマッサージで目立ちません。
入院中に隣のベッドにいたKさんは、両胸全摘した健康保険さえ無い外国人のシング
ルマザーで、私は彼女の笑顔に随分助けられました。5年間の通院が必要不可欠とは
いえ、乳癌は癌のなかでは内臓よりは治り易い病気だそうです。様々な病気と闘って
いる方がおりますので、病気との向き合い方をドラマから一考出来れば良いのではな
いでしょうか。

『87%』の脚本協力者の中に知人の名を見つけたので、メールしたところ既に最終
回の初稿を迎えており、現在はアンカーである秦建日子さんが最終回を書いてる様子。
作品の今後は全く判りませんが、是非とも明るく終わって欲しいと個人的に願ってお
ります。

| | Comments (0) | TrackBack (1)

NHK夜ドラ アイ’ムホーム(遙かなる家路) (2005.1.28 めるドラ110初出)

主人公が家路久(いえじひさし)と言う。何とも人をくった名前に相違ない。
しかし、これが心に染みるドラマであった。主役の時任三郎にも、その二つの家族に
もついつい目を離せなくなってしまった。物語はサスペンスタッチで始まる。

【あらすじ】
家路久(時任三郎)は5年前に単身赴任先の青森で火事に遭い、頭に怪我をして以降
の記憶が定かではない。自宅に戻ってみると、離婚した前妻の清原カオル(紺野美沙
子)の新しい家庭だったりして、カオルとの間の娘のスバル(星井七瀬)から注意さ
れ、現在の家庭に戻る事も度々。更に、かつての愛人で同じみやこ銀行総務部の同僚
である岡田杏子(佐藤仁美)のアパートにも、よく「帰って」しまうのだ。以前の家
路はやり手の銀行マンで出世街道をひた走っていたが、記憶喪失後の家路は閑職の立
場。今の妻ヨシコ(戸田菜穂)と幼い息子のヨシオの顔にはいつも仮面が付いている
ように見えて、家族という実感が持てない。
家路は無くした記憶を辿るが、旧友の山野辺(陣内孝則)からヨシコを奪って結婚し
ていたり、バリバリの銀行マンの頃は女遊びも派手でお金も借りっぱなしだったり、
更には事故のあった青森で親切にしてくれた老人は家路の為に事業に失敗していたり、
と散々な悪評判の男だった事が判る。だが、娘のスバルにとっては現父の健児(石田
靖)よりも、家路は自分を理解してくれる存在。折しも健児が浮気しているのを家路
が目撃。スバルも気付いており、それがカオルの家庭をギクシャクさせている。しか
し、カオルが胃ガンで倒れたのを期に健児とスバルは本音で語り合う。カオルは家路
を許したが、今の家族を大切にと家路に伝え本当の別れを迎える。
家路がカオル達の事に奔走し、ヨシコの父の会社への転職を拒否した事でヨシコとの
距離は広がるばかり。家路の帰るべき場所はヨシコとヨシオの所だったが、自宅から
ヨシコ達は出ていってしまった。二人の事は今でも仮面を付けているように見えたが、
それでも大切な家族だったのだと記憶を辿る家路。ヨシコは家路の元に戻ったが離婚
届は渡されたままだ。繰り返す日常生活に平安を見いだす家路に、自宅の火事が…。
家族を助ける為に飛び込んでいく家路。家路一家は間一髪助かった。
そして、家路はヨシコとヨシオと共に生きていく道を選び、新しい赴任先であるネパー
ルへと一家で旅立つ。

【スリーポイントチェック】
(1)時任三郎
しばらく彼を見ない時期が有った。『ふぞろいの林檎たち』シリーズが有名だが、
『Dr.コトー診療所』でのワイルドな漁師役に、戻ってきた時任三郎を意識した人
は多かったのではないか? そして趣を変えたこのサラリーマン役に、以前の彼の姿
がダブってくる。リゲインのイメージも強烈だったから。何だか、更にイイ男になっ
たなぁというのが感想です。彼は1981年に連ドラデビュー(舞台はその前に
デビュー)しているが、1997年『ふぞろいの林檎たち4』の後、2001年
『42歳の修学旅行』と間が開き、2003年の『Dr.コトー診療所』へと再び間
が開いている。私が好きだった連ドラは1987年の永島敏行と競演した『あきれた
刑事』だが、こういう軽さもある。そして、時任三郎の軽い役柄のドラマも見てみた
い。
(2)星井七瀬
娘のスバル役である。これが何とも時任三郎と似合っていた。3代目のなっちゃん
(サントリーのジュースのなっちゃん。1代目は田中麗奈)で、どうやらアイドル歌
手として音楽番組にも出演しているらしい。文化放送の「恋愛シュミレーション」と
いう深夜の30分番組では高校生の本音を語っている。スバルは原作では中学生だっ
たが、ドラマでは高校生になっている。
(3)石坂啓&浅野妙子
原作は漫画でビッグコミックオリジナルに掲載された。作者は石坂啓。そして、脚本
は浅野妙子。『ちょっと待って、神様』に続き、NHKでは漫画原作物を書いている。
最近では『大奥』が有名だが、家族を描いた作品もなかなか味わい深いものがある。
過去の作品はフジテレビの『神様、もう少しだけ』『ミセスシンデレラ』『ラブジェ
ネレーション』等。

この作品はNHK大阪で制作されており、撮影場所は主に大阪・神戸。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

夜ドラ(NHK) 時代劇が熱いぜ! (2004.12.17 めるドラ110初出)

新撰組!』が、とうとう終わりました。
最初は史実無視かも…どうなることか、と始まった『新撰組!』ですが、三谷幸喜さ
んの脚本にはズンズン引き込まれてしまい、芹沢暗殺で目を見張り、山南切腹でしば
し泣き、河合の死の後に響く飛脚の鈴の音に唸り、鳥羽伏見の戦いで源さんが死ぬと
判ってはいても「死なないでくれ」と祈り、糸井重里さんも『ほぼ日』で書いていま
したが、新撰組はどうすれば良かったんだろう、と考えてしまいました。たかだか
5~6年のことなのです、新撰組の存在していた期間というのは。鳥羽伏見の戦いの
半年後には江戸が東京となり、世の中は明治になっておりました。これだけの短い時
代に完結してしまう大河ドラマって、今まであったんでしょうか?
おまけに、テレ朝の『SmaSTATION』に新撰組の隊士達が出演しちゃうし!
それも最終回を前にして、最終回を見ようと語りかけるなんてアリ? 他局なのに!
更に、DVDが全編出るらしい。これも異例だが快挙。何と、あのジョン・健・ヌッ
ツォの歌う主題歌のカラオケまでUGAには有るそうで、ビックリ!
そして、やっぱり、最後の最期で近藤勇の諦念ともいうべき笑顔に殺ラレタ…。
『新撰組!』は近藤勇の死で終わったんですね。

で、皆さん、『SMAP×SMAP』で作・三谷幸喜と表示された、コント『局長』
をご覧になりましたか? うーん、爆笑なんですが…あまりにも成長した香取君のN
HKの近藤勇の残像が強すぎて、笑いも引きつりがちになってしまいました。『その
時歴史が動いた』では土方の最期までやってるし。

ここのところ、時代劇が面白い。私見ですが。
テレ朝でやっていた『忠臣蔵』は見る機会が無いままでしたが、NHKの『最後の忠
臣蔵』はついつい見てしまい、胸に迫ってくるものがありました。原作は『四十七人
の刺客』を書いた池宮彰一郎氏。忠臣蔵の完結編ともいうべき作品です。
第一話にして、あれよあれよという間に吉良邸討ち入りが終わり、討ち入りの生き証
人として生き残らざるを得なかった47番目の赤穂浪士、寺坂吉右衛門(上川隆也)
の後日談が始まったのでした。そして、寺坂の友人であり許嫁の兄であり大石の密命
を受けた瀬尾孫左衛門(香川照之)の十数年に及ぶ、忍従の生活の痕跡。孫左衛門の
育てた、大石と可留の忘れ形見の可音の嫁入り道中の場面は、一幅の絵であり、吉右
衛門と孫左衛門の思いが報われた瞬間でもある。そして、使命感の終結。
現代なら絶対にありえないし出来そうもない。しかし、様々に何重にも及ぶカセこそ
時代劇。だからこそ、思いを貫く姿は清々しくもあり、哀切ともいえる。
金曜時代劇の前作『慶次郎縁側日記』も切なさを含んでいましたが、時代劇は人生の
彩りが現代劇よりもクッキリとしているのかもしれません。

ところで、『新撰組!』って、舞台俳優さんが大挙して出演してました。三谷さんの
舞台をはじめ、なかなかチケットを取れない舞台も多いのでしょうね。出来れば、全
員の舞台姿を拝見したいもんですが、それは大変な事でしょうね。
私が観たことあるのは、夢の遊民社から初期の野田マップでの野田秀樹さん。白井晃
さんは、遊◎機械全自動シアター作品で。小日向文世さんはオンシアター自由劇場の
作品で。伊原剛志さんは『真夜中のパーティ』『香港ラプソディ』など。
そして、平助役の中村勘太郎さんの『盛綱陣屋』での初お目見え(4才)と、捨助役
の中村獅童さんがやはり子役で出演した『菅原伝授手習鑑(寺子屋)』くらいです。
勘太郎さんは実は2才の時に舞台上で父方の祖父勘三郎に手を引かれ、母方の祖父芝
翫に烏帽子を渡しているんですが、芝居らしい所作をしたのは4才の時です。
うーん、恐るべし歳月!

| | Comments (0) | TrackBack (0)

夜ドラ(NHK) 『結婚のカタチ』~悪女についての考察~ (2004.11.19 めるドラ110初出)

藤原紀香という女優をどういう役柄で使っていくか、それを考えるのは意外と難しい。
そんな事を某プロデューサーが語っていたのを聞いたことがある。
例えば、ある役柄を演ずる女優の候補を選ぶ場合、藤原紀香を挙げるような時は米倉
涼子などが同様に推敲の対象となりそうだと思う。二人は『愛と青春の宝塚』で競演
しているが、米倉は『武蔵 MUSASHI』のお通役や可愛い魔女役を経て『黒革
の手帳』では堂々たる悪女を演じ、急速に役者として広がっている。ところが、藤原
紀香はここ最近ドラマではお目にかかっていなかった。そして、悪女があまり似合い
そうもない(違和感があるとでも言うか)。

悪女も演じられるというのは大女優に至る条件なんじゃないだろうか? 
鈴木京香・黒木瞳・松坂慶子・桃井かおり・松雪泰子などは悪女も違和感無く出来る。
浅野ゆう子・浅野温子あたりも出来る。私は鈴木保奈美が素敵な悪女役に育っていき
そうな予感があったのだけれど、引退してしまい残念。大竹しのぶは悪女どころか別
格という感じ(何でも来いという感じ)。悪女って、悪人とはまた違う。カッコいい
女でないといけない。ある意味、外側はどんなに色っぽくても中身は男みたい、とか。
たぶん、悪女っていうのは情に流されないタイプの女の事かも。ハードボイルドが出
来るって事でしょうか。

藤原紀香は情にほだされてしまいそうな感じがする。ドロドロの愛情を描いた『昔の
男』はそれなりに良かったけれど(内舘さんの脚本も良かったけど)、藤原紀香は顔
がやつれて見えると彼女の良さが見えなくなる。やはり、スタァっぽいのか。
そして今回の『結婚のカタチ』なのだが……。

『結婚のカタチ』*************
あらすじ
事実婚の夫婦、相馬有里(藤原紀香)と中原大介(葛山信吾)は、結婚3年目の微妙
な時期にマンションの水漏れが原因で工事期間中は別居する事になる。広告デザイ
ナーで自分の会社を経営する大介に、有里の夫とは知らず有里の妹の佐奈(推名法子)
の親友の高見沢恭子(紺野まひる)が急接近する。有里は大介に近づく女の影が恭子
だとは知らず、請われるまま恭子に恋愛や結婚についてアドバイスする。恭子の方は
途中から大介の妻が有里だと知るが、二人が事実婚であることに目を付け、ことごと
く有里と大介を遠ざける細工をほどこす。それは、恭子の母(夏木マリ)の経営する
美容産業界大手の「サロン・ド・高見沢」の仕事を介した大がかりなものだった。恭
子は母と確執があり、自分を一人前として扱って貰う賭でもあった。有里が通訳とし
て働く会社と大介の会社を巻き込み、恭子が大介の子を妊娠した事で破綻寸前にまで
追い込む結果となる。結局、恭子は妊娠していなかったのだが、母から後継者として
の力不足を痛罵されてダメージを受け、ショックから昏睡状態に陥る。驚いた恭子の
母は有里と大介を許さず、このまま離婚かと思われた。だが、有里の縁の切れていた
父の沢井(竜雷太)が以前に恭子の母を助けたことと、有里や有里の母和子(市毛良
枝)の温かな思いやりが、恭子の深い反省の念を生み恭子母子の関係の修復へと向か
う。一旦は別れようとした有里と大介だったが、再び新しく夫婦として始まる。

スリーポイントチェック
(1)有里の親友の大庭薫(鈴木砂羽)と、その夫で大介の親友の大庭正和(田中哲
司)の夫婦がイイ味出しているのだが、しかし、夫婦同士が親友同士っていうのも何
だかご都合主義でないかい? まあ、現実にもいるとは思うが、有里と薫は仕事場ま
で一緒とは。佐奈の親友が恭子というのも、親友関係多すぎ!
(2)このドラマには多くの夫婦も登場する。有里と大介、大庭夫妻、佐奈と夫の俊
一(井上チャル)、有里と佐奈の別れた両親である沢井と和子。それぞれ違うタイプ
の夫婦のカタチをじっくり見せてもくれる。結婚も離婚も、たかが紙一枚、されど紙
一枚。夫婦は家族の始まりであった。
(3)恭子役の紺野まひるは朝ドラ『てるてる家族』では爽やかな長女役だったが、
将来の悪女役女優(大女優)として期待したい。
**********************

さて、『結婚のカタチ』における藤原紀香だが、悪くはない。それなりに役柄に合っ
ている。葛山信吾とも夫婦役が合ってる気がする。
しかし、この役を稲森いずみが演じても違和感ないような気がするのは、私だけ?

| | Comments (0) | TrackBack (0)

ドラマと音楽 その15 才色兼備な脚本家 (2004/10/23 めるドラ110初出)

日本列島は、台風に次ぐ台風で洗濯物の乾く間もない感じですが、せめて、画面の中
だけでも爽快感を味わいたい今日この頃。
今期の連ドラの中で目立つ主題歌といえば、やはり織田裕二主演『ラストクリスマス』。
80年代のWHAM!の大ヒット曲のカバーを、織田自身が2曲歌っています。
これ、オープニング曲が「ラストクリスマス」で、本当の主題歌はエンディングの
「ウェイク・ミー・アップ・ゴー!ゴー!」なんですね。
2曲とも織田裕二with ブッチ・ウォーカー(アヴリル・ラヴィーンを手がける
プロデューサー)という布陣。この冬のスキー場には、この曲がガンガン流れそう。

ところで、同じフジテレビですが地味に小さな爽快感を味わえるのが『めだか』。
定時制高校というのは、三谷幸喜作『HR』を思い出しますが、私としては普通の連
ドラでも見てみたかった題材なので、ちょっと注目してます。定時制の高校というの
は、昔のイメージとは違ってきているようです。通信制の高校なんぞは三部制になっ
てるところもあるとか。全日制とは異なる様々な生徒が、どんなドラマを見せてくれ
るか。おっと、主役はミムラ演ずる教師の目黒たか子でした。他の先生方も個性的。
原田泰造も気になりますが、山本太郎が『新撰組』とは違う面を見せてくれそうで期
待。浅野ゆう子って、こういうクールな役柄にハマってます。
まあ、毎回出てくるランチや喫茶店メニューの美味しそうなのには、チト参ります。

そして、『めだか』の脚本を書いているのは相沢友子さん。
相沢さんは歌手でデビュー。6枚のシングルと4枚のアルバムを発表。
小説「COVER」が第十五回太宰治賞に入選した後に、『世にも奇妙な物語2000
春の特別編「記憶リセット」』で脚本家でデビュー。
面白い事を追求した結果が様々に結実しているという、何とも羨ましい方です。

主な脚本参加作品と音楽は
『やまとなでしこ』         →「Everything」Misia
『17年目のパパへ』       →「ワイルド・チャイルド」エンヤ
『ココだけの話「不機嫌なめざめ」』→音楽 蓜島邦明
『私を旅館に連れてって』     →「What would I do」福原裕美子
『温かなお皿』          →「Two Hearts」今井 美樹
『恋ノチカラ』           →「キラキラ」小田 和正
『いつもふたりで』        →「Always」光永 亮太
『エ・アロール』          →「LAT,43°N」a.mia
『めだか』             →「正夢」スピッツ

この他に『天国のダイスケへ ~箱根駅伝が結んだ絆~』や『世にも奇妙な物語映画の
特別編「結婚シミュレーター」』などがあります。
ちなみに『温かなお皿』の脚本はカリュアードという名前でクレジットされています
が、源孝志監督との共作になります。源監督とは結構一緒に仕事をしているようで
『17年目のパパへ』でも一緒でした。
相沢さんは、ラジオのパーソナリティやナレーションの仕事も多いのでHPでチェッ
クしてみてください。
⇒ http://www.aizawatomoko.com/
そう言えば、女優として三谷幸喜作『総理と呼ばないで』にも秘書役で参加していま
した。目立つ役ではなかったので、ちょこっとですが。


| | Comments (1) | TrackBack (3)

« April 2005 | Main | June 2005 »